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hayamihoのブログ

フットボールを愛しています

国民のケツ桃太郎。

雑記

(これはフィクションではないかもしれません。)

 

昔むかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。

 

おじいさんは山へ自分の研究計画を持って行き、おばあさんは川で他のプロジェクトの進行を横目で見ながらおじいさんの課題が採択されれば研究開発分担者として計画に加わる準備をしていました。

 

おばあさんがあれこれ準備をしていると、上流から1,500万個の桃がどんぶらこ、どんぶらこ、と流れてきました。

 

おばあさんは驚きました。

 

「ありゃ、この時期にこんなにたくさんの桃が流れつくなんて何事でしょう」

 

とりあえずおばあさんはこの信じられない数字の桃を家に持ち帰り、おじいさんに見せました。

するとおじいさんは最初からまるでこの桃のことを知っていたかのように、こう言いました。

 

「これは山で採択されたわしの研究のため、お前さんの元に送り届けられた桃じゃよ。

でも、こんなに大きな数字の桃、年度末までに食べきれるかのう。。。?」

 

そう言うとおじいさんは腕組みをしました。

そんな煮え切らないおじいさんにイライラしたおばあさんは、さっそく包丁を持ってきてその中でも一番大きな桃をエイヤっと真っ二つに切ってしまいました。

 

すると中から、玉のように美しい男の子が出てきて、二人はこの子に桃太郎という名前をつけ、育てることにしました。

 

桃太郎はすくすくと成長しました。

 

流れついた1,500万個の桃も、この桃太郎が毎日計画書通りに食べてくれましたが、計画自体がそもそも大雑把すぎて、このままだと年度末までに全部の桃を食べきれないということに、おじいさんはだんだんと気づいてきました。

 

おばあさんも薄々気づいていましたが、知らないふりをしていました。

 

もし計画書通りに桃が全部なくならなかった場合は、鬼がやってきて、残った桃の数に応じた間接桃を請求し、来年度の予算も一から見直しになるという言い伝えがありました。

そんなことになったら、せっかく山で採択された課題自体の評価もダダ下がりです。

当然、研究開発代表者のおじいさんも、分担者のおばあさんも、自己の評価に傷が付くことになるでしょう。

 

そんな中、村の長老が二人の元を訪れてこう相談しました。

 

「もう直ぐ年度末じゃから、もし桃を残すんじゃっったら早めに連絡してくれんかの。鬼に返納する分の桃を何とか工面しなきゃならんでの。」

 

おじいさんは断固拒否しました。

 

「うちの桃太郎が、必ずや完食してくれる!計画は万全だ!」とおじいさんは力説しました。

 

しかし、村人たちは、そんなおじいさんの能天気な仮説に根拠を見出せず、年度末にはきっとやってくるであろう鬼に、ビクビクと震えながら暮らしていました。

 

すると、桃太郎がおじいさんとおばあさんの元へ来てこう言いました。

 

「皆が鬼に怯えて暮らしています。僕もこのままではあと700万個も残っている桃を全部食べることができそうにありません。もしビジネスクラスの利用が認められれば出張何往復かで食い散らかすことができるかもしれませんが、そこは村内規定に引っかかってしまい実現不可能なため、残念ながらこれ以上打つ手なしです。なので、もうここは、僕が直接鬼ヶ島へ鬼退治にいきましょう。」

 

おじいさんとおばあさんはそれを聞いてびっくりしてしまいましたが、なるほど、桃太郎の言う通り、それ以外に道は無さそうです。二人は泣く泣く桃太郎を行かせることにしました。

 

おじいさんは桃太郎の身を案じて、本来他のものに交換してはならない残り700万個の桃のうち、このままの計画では食べきれそうにない桃・500万個をキビに換え、おばあさんがそれできびだんごを作りました。

 

出発の朝、二人はその出所を知らせないまま桃太郎にきびだんごを渡しました。

 

何も知らない桃太郎は、そのきびだんごを持って鬼ヶ島へ向かい、その道中、同じ村の犬、キジ、猿にそのきびだんごを融通することによって彼らを家来に従えました。

 

しかし、犬もキジも猿も、実はそのきびだんごを受け取ってはならない動物でした。

なぜなら、採択された課題申請書のどこにも彼らの名前が入っていなかったからです。

 

なのでおじいさんは、あらかじめ計画書に少し変更を加えていました。

 

犬とキジと猿にきびだんごを渡してデータ収集を行う、という項目を追加し、それを事業計画書の中の”実証実験データの収集・分析”に当たるとして、まだメンバーの招集も済んでいない評価委員会の承認を受けたことにしていたのです。

 

何も知らない桃太郎は、犬、キジ、猿から思い通りの額面の請求書を次々と受け取り、見事鬼ヶ島の鬼を退治することができました。

 

とりあえず鬼が成敗されたことで、突っ込みどころ満載のおじいさんの行動の数々は黙認され、桃太郎は、まんまと前年度食いきれなかったのと同じ数の桃を持ち帰ってきましたとさ。

 

そして私たち国民は今日も山から流される大量の桃のために汗水垂らして働き、年に数回ほどしかかからない医療機関を維持するための健康保険料を納め、団塊の世代に支払うための年金を工面し、収入のほとんどを持っていかれながら必死で子育てをするのでした。。。

 

おしまい。